"トラストミー" produced by
KUNIO SUMA
"トラストミー" composed, arrenged by
KUNIO SUMA
< "トラストミー" PLAYERS >
美狂乱の新曲? とんでもない。
今からちょうど30年前(1974年)、当時の私はレッド・ツェッペッリンやキャプテン・ビヨンドといった英国アートロックに傾倒していてロック・ミュージックにおけるギター、ベース、ドラムスの有機的結合感や変則拍子のダイナミズムなどをテーマに色々実験していた。まだキング・クリムゾンというダークサイドには引きずり込まれていないフレッシュでのびのびした、より大衆的な位置で活動していた。
今回の「トラスト・ミー」はそんな時代のオリジナル曲で、地元コンサートなどで「美狂乱」と名乗り盛んに演奏したものです。
(詳しくはここを参照してください。)
曲は3部構成のメドレー形式(よく歌番組などで無造作に曲を切り貼りして次々と曲を繋げる手法)になっていて、今回の録音でも構成は昔のままの3部構成です。
しかしTVアニメ「クロマティ高校」本編に使ったものは、その3パートを分離して別録りし、コーダの部分だけを共通フレーズにするように1分の時間枠で再構成したもので、本編をご覧になっている方にはお分かりでしょうが、EDが週替わりで「歌入り」になったり「インスト」になったりしたのはそのためです。
TVアニメ「クロマティ高校」の総監督桜井弘明氏は第1期美狂乱当時からの美狂乱ファンで、この曲のライブ録音を今でも大切に保存していたという経緯があり(しかし非常に音質が悪い...)、EDテーマは実は、桜井監督の強い要望から実現した企画でした。
私はそのテープを聴いて当時を思い浮かべながら(といっても30年前なので既に忘却の彼方...)フレーズを探っていったり新たに作り直したりして仕上げました。
また、本編EDを3パートに分けるというアイデアも桜井監督の提案で、その効果は作品全体に深みを与えたのではないかと思います。(桜井恐るべし!)